ご飯が進む!失敗しない「胡麻和え」の簡単基本レシピと極意
胡麻和え(ごまあえ)は、和食の献立に欠かせない定番の副菜です。野菜のさっぱりとした食感と、香ばしい胡麻の風味、そして甘じょっぱい和え衣(ごろも)が絶妙に絡み合い、食欲をそそります。
この料理の美味しさは、ひとえに**「和え衣の作り方」と「水切り」**にかかっています。
ここでは、最も一般的な「ほうれん草の胡麻和え」を例に、料理初心者でも失敗なく、本格的な味わいに仕上げるための基本レシピと、和え衣の極意を徹底解説します。
1. 【基本レシピ】ほうれん草の胡麻和え
◆ 材料(2〜3人分)
食材 | 分量 |
<和え衣の材料> | |
炒りごま(白いりごま) | 大さじ3 |
砂糖 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ1 |
<具材の材料> | |
ほうれん草 | 1/2袋(約100g) |
◆ 作り方
ほうれん草の下処理(水切りが重要!)
ほうれん草はよく洗い、根元の赤い部分に十字の切り込みを入れます。
沸騰したお湯に塩少々(分量外)を入れ、根元から先に茹で、葉の部分は後から入れます。再沸騰したらすぐに冷水に取り、色止めします。
冷めたら、水気をギュッと固く絞ります。この水切りが不十分だと、和えた時に水っぽくなります。
水気を絞ったほうれん草を3〜4cmの食べやすい長さに切ります。
胡麻をすり潰す(香りを出す極意)
すり鉢がない場合は、ビニール袋などに炒りごまを入れ、麺棒などで叩き潰しても代用できます。
**炒りごまの半量(大さじ1.5)**をすり鉢で丁寧にすり、香りを立たせます。**残り半量(大さじ1.5)**は粒が残る程度で混ぜるか、そのまま仕上げに使います。(食感のアクセントになります)
和え衣を作る
すり鉢に、すったごまと残りのごま、砂糖(大さじ1)、**醤油(大さじ1)**を入れ、よく混ぜ合わせます。
先にこの和え衣だけで味見をし、甘さや塩気が足りなければ少しずつ調整しましょう。
和える
水気を切ったほうれん草をすり鉢に入れ、和え衣と優しく全体を絡ませるように混ぜ合わせます。
盛り付け
器に盛り付けて完成です。時間が経つと水気が出やすいため、食べる直前に和えるのが最も美味しい食べ方です。
2. 胡麻和えをワンランクアップさせる3つの極意
基本のレシピをマスターしたら、少しの工夫でさらに風味豊かな胡麻和えに仕上げることができます。
極意①:胡麻は「すりたて」が命
市販のすりごまを使うのは時短になりますが、風味は格段に落ちてしまいます。
炒りごまを使う: 炒りごまを購入し、和える直前にすり潰すことで、胡麻本来の香ばしい風味(アロマ)が最大限に引き出されます。
「すり」と「粒」のバランス: すべてをすり潰さず、半分は粒のまま残すことで、すりごまの**「香り」と粒の「食感」**の両方を楽しむことができます。
極意②:コクを深める「隠し味」
砂糖と醤油の基本の味付けに、少しだけコクをプラスすると、上品な甘みと旨味が引き立ちます。
みりんを少量: 砂糖の代わりに、または砂糖の一部をみりんに代えることで、より深みのあるまろやかな甘さになります。
出汁(だし)で調整: 味が濃くなりすぎた、または少し水っぽくなってしまった場合に、**少量の顆粒出汁やめんつゆ(濃縮タイプを薄めずに)**を加えることで、塩気だけでなく旨味をプラスして味を整えることができます。
極意③:具材を変えて「無限アレンジ」
胡麻和えは、ほうれん草以外にも様々な野菜や食材で楽しめます。下処理(茹でて水気を切る)さえ徹底すれば、レパートリーが広がります。
相性の良い野菜: いんげん、春菊、小松菜、ブロッコリー、もやしなど。
タンパク質を加える: ささみ(酒蒸しにしてほぐす)、ゆで卵、ちくわなどを加えることで、ボリュームが出てメインの副菜としても活躍します。
水切りと、すりたての胡麻の香ばしさにこだわって、美味しい胡麻和えを食卓に加えてみてください。