法人のふるさと納税、これってどうなの？会社も地域もハッピーになる賢い活用法を解説！

「ふるさと納税」と聞くと、個人の節税対策というイメージが強いですよね。でも実は、「法人のふるさと納税」という制度も存在します。「え、法人でもできるの？」と驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回は、このあまり知られていない「法人のふるさと納税」について、その仕組みからメリット、そしてどんな企業が活用できるのかまで、やさしく、そして具体的に解説していきます。会社の地域貢献やブランディングに興味がある経営者の方、担当者の方は必見ですよ！

法人のふるさと納税って、個人のそれとは何が違うの？

まず、「法人のふるさと納税」と聞いて、個人が行うふるさと納税と同じように「返礼品がもらえて税金が控除される」とイメージするかもしれません。しかし、法人の場合は少し仕組みが異なります。

法人のふるさと納税とは、正確には**「企業版ふるさと納税（地方創生応援税制）」**のことを指します。これは、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して企業が寄付を行うことで、税制上の優遇措置が受けられる制度です。

個人のふるさと納税のように、寄付額に応じて直接「返礼品」として地元の特産品がもらえるわけではありません。その代わり、寄付した金額に応じて、法人関係税（法人税、法人住民税、法人事業税）から税額控除を受けられるという、大きな税制メリットがあるんです。

企業版ふるさと納税のココがすごい！法人にもたらされるメリットとは？

企業版ふるさと納税を活用することで、企業は様々なメリットを享受できます。

1. 最大で寄付額の約9割が軽減される！

   これが最大の魅力です。通常の損金算入による軽減効果（約3割）に加え、税額控除（約6割）が加わり、最大で寄付額の約9割が実質的に軽減されます。つまり、1,000万円寄付した場合、実質的な企業の負担は約100万円で済む可能性があるということです。残りの900万円は税金が控除される形になります。

2. 企業のイメージアップ・ブランディング効果

   地方創生プロジェクトへの貢献は、企業のCSR（企業の社会的責任）活動として高く評価されます。地域社会への貢献は、企業の信頼性やイメージ向上につながり、顧客や取引先からの評価を高めることにも役立ちます。採用活動においても、地域に貢献する企業としてアピールできるでしょう。

3. 自治体との連携強化

   プロジェクトを通じて自治体との新たな接点が生まれ、将来的な事業連携や情報交換の機会が生まれる可能性もあります。地域の課題解決に貢献することで、ビジネスチャンスにつながることも考えられます。

4. 社員のモチベーション向上

   自社が社会貢献しているという実感は、社員のエンゲージメントやモチベーション向上にもつながります。「自分たちの会社は社会の役に立っているんだ」という誇りを持つことは、離職率の低下や生産性の向上にも寄与するでしょう。

どんな企業が利用できるの？対象となるプロジェクトは？

企業版ふるさと納税には、いくつかの条件があります。

• 青色申告書を提出する法人であること: これが基本的な条件となります。
• 本社が寄付先の自治体以外にあること: 自社の本社所在地がある自治体への寄付は、制度の対象外となります。これは、地方創生を目的としているため、地元企業への優遇ではなく、他の地域からの資金流入を促すためです。
• 寄付額が10万円以上であること: 寄付は10万円から可能です。
• 対象となるプロジェクト: 国が認定した「地域再生計画」に基づく事業が対象となります。これには、子育て支援、高齢者支援、観光振興、産業振興、環境保全など、多岐にわたる分野が含まれます。

具体的なプロジェクトは、内閣府のウェブサイトや各自治体の広報で確認することができます。自社の事業内容や理念に合ったプロジェクトを選ぶことで、より意義のある寄付となるでしょう。

企業版ふるさと納税を始めるには？具体的なステップ

企業版ふるさと納税を検討する際の一般的なステップは以下の通りです。

1. 情報収集: 内閣府のウェブサイトや自治体のウェブサイトで、認定された地方創生プロジェクトの情報を集めます。自社の関心や事業と関連性の高いプロジェクトを探しましょう。
2. 自治体への相談: 関心のあるプロジェクトを見つけたら、そのプロジェクトを実施している自治体に直接問い合わせて、詳細な情報や寄付の方法について相談します。
3. 寄付の決定・申込み: 寄付する金額やプロジェクトを決定し、自治体へ寄付の申込みを行います。
4. 寄付の実行: 自治体の指定する方法で寄付を行います。
5. 税額控除の申告: 寄付を行ったことを証明する書類を基に、確定申告時に税額控除の手続きを行います。

まとめ：企業版ふるさと納税で、会社の未来と地域の未来を創る！

「法人のふるさと納税（企業版ふるさと納税）」は、企業が社会貢献を果たしながら、同時に税制メリットを享受できる、非常に画期的な制度です。単なる寄付にとどまらず、企業のイメージアップ、地域との連携強化、そして社員のモチベーション向上といった多角的なメリットが期待できます。

ぜひこの機会に、自社の事業と親和性の高い地方創生プロジェクトを探し、企業版ふるさと納税の活用を検討してみてはいかがでしょうか。会社の未来と地域の未来を、共に創っていく素晴らしい一歩になるはずです！