これ、何に使うの?昔の人が使っていた不思議な道具たち
古民家カフェやアンティークショップで、見慣れない古道具やレトロ雑貨を見かけると、「これ、なんていう名前なんだろう?」「一体、何に使っていたんだろう?」と、不思議に感じたことはありませんか?現代の便利な道具にはない、昔の人が使っていたユニークな道具たちには、先人の知恵と工夫が詰まっています。今回は、知ればもっと面白くなる、日本の古民具とその意外な用途をご紹介します。
昭和の暮らしを支えた「不思議な道具」の数々
日本の生活様式が大きく変わった昭和の時代には、現代では考えられないような道具が日常的に使われていました。
火鉢(ひばち)
今ではアンティークとして人気のある火鉢。当時は暖をとるだけでなく、お餅を焼いたり、お茶を沸かしたりと、一家に一台ある便利な道具でした。特に、囲炉裏(いろり)がない家庭では重宝されていました。
氷削り器(こおりけずりき)
電気冷蔵庫が普及する前、夏に欠かせなかったのが氷削り器です。大きな氷の塊を削ってかき氷を作ったり、冷たい飲み物を作ったりしていました。現代の全自動かき氷機とは違い、手動で削る音や感触は、どこか懐かしい響きがあります。
火熨斗(ひのし)
「これ、何に使うの?」とよく聞かれる火熨斗は、現代のアイロンにあたります。火熨斗の中に炭や灰を入れて熱し、布のシワを伸ばしていました。形がユニークで、インテリアとしても人気が高い古道具の一つです。
道具に秘められた「意外な使い方」
一見、何に使うか想像もつかない不思議な道具には、驚きの使い方が隠されています。
おたまのような形をした「おたまじゃくし入れ」?
昔の道具で、柄の長いおたまのようなものを見たことはありませんか?これは、炭を入れて火をおこすための道具かもしれません。また、一部の地域では、柄が長く深いおたまを使い、味噌をすくうのに使っていた例もあります。同じような形でも、地域や時代によって用途が異なるのが面白いところです。
千歯扱き(せんばこき)
農業に使われていた千歯扱きは、稲の脱穀(だっこく)をするための道具です。鉄の歯が並んだ台に稲を通すことで、穂から米粒を落としました。これ一つで、手作業だった脱穀が大幅に効率化され、日本の農業を支えました。
昔の道具の魅力とは?
昔の道具や日本の古民具には、現代の大量生産品にはない温かみや趣があります。ひとつひとつの道具から、当時の人々の暮らしや知恵、そして手仕事の温かさが伝わってきます。
もし、あなたが見つけた昔の道具が何かわからない時は、名前や用途を調べてみてください。意外な発見が、あなたの興味をさらに掻き立てるかもしれません。また、骨董品や鑑定に興味があれば、専門家や博物館の情報を調べてみるのもおすすめです。