貯金か保険か?「医療保険代わり」の資産運用術と、万が一に備えた現金の黄金比率
「医療保険に月々5,000円払うなら、その分をNISAで運用した方が合理的じゃない?」
「でも、もし明日がんにかかったら、運用中の資産を取り崩すのはもったいないし……」
貯金や資産運用に積極的な人ほど、一度はぶつかるのがこの悩みです。実は、最近では「保険で備える派」と「貯金・運用で備える派」の二極化が進んでいますが、賢い選択は**「どちらか一方」ではなく「バランス」**にあります。
今回は、医療保険に頼りすぎず、かといって無防備にもならないための、「医療費×資産運用」の黄金比率を徹底解説します。
「医療保険代わり」の貯金、最低いくらあれば安心?
まず、保険に入らない場合に「医療用」として最低限確保しておくべき現金の目安を確認しましょう。
1. 医療費の予備資金:300万円〜500万円
公的保険の「高額療養費制度」があるため、通常の入院であれば数十万円で済みます。しかし、前述した「先進医療(約300万円)」や「長期の収入減少」まで考慮すると、300万円の現金が手元にあれば、ほとんどの病気において「お金がなくて治療が受けられない」という事態は回避できます。
2. 生活防衛資金:生活費の6ヶ月〜1年分
医療費とは別に、病気で働けなくなった期間の生活を支えるための資金です。これらが確保できているなら、民間の医療保険の優先順位を下げ、その分を資産運用に回す「自己保険」という考え方が成立します。
【収益最大化】保険料を「新NISA」に回した時のシミュレーション
もし、医療保険に入る代わりに、その保険料を投資に回したらどうなるでしょうか?
条件: 月5,000円を30年間、新NISA(積立投資)で運用
想定利回り: 年利 5%
30年後の運用結果:約416万円
(元本180万円 + 運用収益 約236万円)
30年間一度も大きな病気をしなければ、この400万円超はあなたの自由な資産になります。一方で、医療保険(掛け捨て型)の場合は、支払った180万円は戻ってきません。これが「貯金・運用派」の最大の武器です。
失敗しないための「現金・保険・投資」の黄金比率
すべてを投資に回すと、暴落時に病気になった際、安値で資産を売却しなければならなくなります。リスクを分散するための「黄金比率」がこちらです。
① 【現金(まもるお金)】:40〜50%
急な入院費や差額ベッド代、1年分の生活費は必ず「円(普通預金)」で持っておきます。
② 【投資(ふやすお金)】:40〜50%
新NISAやiDeCoなどを活用し、インフレ(物価上昇)対策と老後資金の形成を行います。
③ 【保険(つなぎのお金)】:1〜10%
「まだ現金が300万円貯まっていない期間」や、「先進医療のリスク」だけをピンポイントで補填します。
おすすめの戦略: 現金が貯まるまでは最低限の医療保険(月2,000円程度の共済など)に入り、貯金が500万円を超えたら保険を解約、または特約のみに絞るというステップアップ方式です。
資産運用派こそ「先進医療特約」だけは残すべき理由
資産運用をメインにする場合でも、「先進医療特約」付きの保険だけは持っておくことを強くおすすめします。
なぜなら、300万円というまとまった現金を一瞬で失うリスクは、運用効率を著しく下げるからです。月々100円程度のコストで、せっかく積み上げた投資資産(新NISAなど)を切り崩さずに済む「防衛策」が手に入ります。
まとめ:貯金と保険、あなたの「現在地」で選ぶ
貯金が100万円未満の人: まずは「医療保険」で強制的にリスクをカバーしましょう。今、病気になると詰んでしまうからです。
貯金が300万円以上の人: 保険を見直し、浮いたお金を「資産運用」へ。先進医療特約などの「自分では負えないリスク」だけを保険に任せます。
「保険は、損をしてもいいから安心を買うためのもの」
「貯金・運用は、期待値を追ってお金を増やすためのもの」
この違いを理解して使い分けることが、収益を最大化する近道です。
医療保険は本当におすすめ?後悔しない選び方と「不要論」の真相を徹底解説