【家族会議の前に】里親制度を始める際に「パートナーや実子」と必ず話し合うべき3つのポイント
里親制度への関心が高まる一方で、いざ具体的に検討を始めると「家族が反対するのではないか」「今の生活が壊れてしまうのではないか」という不安がよぎるものです。里親になることは、個人の決断ではなく「家族全員のプロジェクト」です。
特に同居するパートナーや実子にとって、新しい家族を迎え入れることは生活環境の劇的な変化を意味します。後になって「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、家族会議で必ず共有し、合意しておくべき重要なポイントを詳しく解説します。
1. 生活リズムと家事・育児分担の「現実的な再構築」
里親として子供を迎えると、これまでのライフスタイルは一変します。特に共働き世帯や、すでに実子がいる家庭では、時間的な余裕がなくなることを前提に話し合う必要があります。
具体的な変化をシミュレーションする
通院や行事への対応: 委託される子供によっては、定期的な通院や、児童相談所との面談、学校行事、実親との面会への付き添いが発生します。これらを誰が担当するのか、仕事との調整はどうするのかを具体的に話し合いましょう。
家事の増量: 食事の準備、洗濯、掃除の負担は確実に増えます。パートナーと「手が空いている方がやる」という曖昧な約束ではなく、明確な役割分担を再確認することが大切です。
「自分の時間」の確保について
里親自身のメンタルヘルスを保つためには、休息が不可欠です。「週に一度は一人になれる時間を交代で作る」といった、お互いをケアする仕組み作りを事前に合意しておきましょう。
2. 実子の「正直な気持ち」への配慮と役割
すでに実子がいる場合、子供にとって里親制度は「親を奪われるかもしれない」という不安に直結することがあります。子供の年齢に応じた誠実な対話が求められます。
嫉妬心や孤独感を否定しない
実子に対して「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になるんだから、我慢しなさい」と言うのは厳禁です。
特別感の維持: 新しい子が来ても、実子と二人きりで過ごす「デートの時間」を必ず確保することを約束してください。
拒否権を認める: 「どうしても嫌だ」というサインが出た場合、無理に進めないという選択肢も家族で共有しておくべきです。
子供に過度な期待をさせない
「一緒に遊べる友達が来るよ」といった期待を持たせすぎると、いざ試し行動(暴言や乱暴な振る舞い)があった際に、実子が深く傷ついてしまいます。「困っている子を、家族みんなで一時的にサポートするんだ」という、適切な距離感での説明が望ましいでしょう。
3. 金銭面と「もしもの時」の期限・出口戦略
里親制度には公的な支援金がありますが、それが全てをカバーできるわけではありません。また、精神的な限界が来た時の対応についても、あらかじめタブー視せずに話し合っておく必要があります。
経済的な透明性
里親手当や養育費の使途について、パートナーと透明性を持たせましょう。子供の教育費、習い事、将来のための貯蓄など、家計にどのような影響があるかを数字で共有しておくことで、金銭トラブルによる夫婦仲の悪化を防げます。
委託解除(不調)についての考え方
万が一、家族の安全が脅かされたり、精神的に維持が困難になったりした場合の「出口戦略」を話し合っておくことは、決して無責任ではありません。
「どこまでの行動なら許容できるか」
「限界を感じた時に、誰に、どのタイミングで相談するか」
こうした厳しい現実を共有しておくことで、逆に「家族で支え合う」という結束力が強まります。
まとめ:家族全員が「納得」して一歩を踏み出すために
里親制度は、一人の子供の人生を大きく変える素晴らしい活動です。しかし、その土台となるのは、今あるあなたの家庭の平穏です。パートナーや実子が「犠牲」になっていると感じてしまえば、里子にとっても幸せな環境にはなりません。
家族会議では、理想論だけでなく、泥臭い悩みや最悪のシナリオまで共有してください。全員が「大変そうだけど、一緒にやってみよう」と思えたとき、あなたの家庭は新しい家族を迎える準備が整ったと言えるでしょう。
まずは、パートナーとこの記事の内容を共有し、リラックスした雰囲気で意見を交換することから始めてみませんか?
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